「書誌情報」と「メタデータ」は、どちらも本の情報を指す言葉として使われますが、範囲が違います。書誌情報は本そのものを特定するための基本情報、メタデータはそれを含めて検索や販売に使われるデータ全般です。

御社の本がネット書店でどう表示されるか、検索でどう見つかるかは、この情報を誰がいつ入力するかで決まります。入力を誤ると、そもそも出版できないケースもあります。本記事では、両者の違いと、実際の入力項目、入力する主体を整理します。

この記事で分かること:

  • 書誌情報とメタデータの違いと、それぞれに含まれる項目
  • Amazon KDPで実際に入力する項目と、入力するのは誰か
  • 入力ミスで出版が止まる代表的な箇所

書誌情報とは何を指すか

書誌情報は、本を一意に特定するための基本データです。図書館や書店のシステムで昔から使われてきた、本の「身元」を示す情報だと考えてください。

項目 内容
書名・副題 表紙・扉・奥付に印刷される正式な名称
著者名 個人名または法人名
出版者(発行者) 出版社名、またはKDPの場合は「個人出版」等の表示
ISBN 発行形態ごとに割り当てられる固有コード
発行日 出版した日付
判型・ページ数 本の大きさと総ページ数
言語 本文の言語

ISBNは「978-4(国・地域)-出版者記号-書名記号」という構造を持ち、発行形態別・書名ごとに固有です。この文字情報を2段のバーコードにしたものが書籍JANコードで、店頭のレジで読み取られます。書誌情報は、この番号を軸にして書店や図書館のシステムに紐づいています。詳しい仕組みはISBNと書店流通の基礎にまとめています。

メタデータは書誌情報より範囲が広い

メタデータは、書誌情報に加えて、検索・レコメンド・販促に使われる情報全般を指します。紙の奥付には載らないが、ネット書店の画面には表示される情報だとイメージしてください。

  • 内容紹介文(商品ページの説明文)
  • 検索キーワード
  • カテゴリ・ジャンルの分類
  • 表紙画像そのもの(データとしての仕様)
  • シリーズ情報
  • コンテンツの性質に関する申告(AI生成の有無など)

書誌情報は「本を特定する」ためのデータ、メタデータは「本を見つけてもらう」ためのデータと分けて考えると整理しやすくなります。両方が揃って初めて、御社の本はネット書店の検索結果に正しく表示されます。

Amazon KDPで入力する項目と、誰が入力するか

当社が扱うAmazon KDPでは、次の項目を出版する側(御社、または代行する当社)が管理画面から直接入力します。取次や書店のシステムに自動で登録される紙の書店流通とは異なり、入力した内容がそのまま販売ページになります。

入力項目 入力する主体 備考
書名・副題 御社(当社が代筆する場合も内容は確認) 表紙・本文と一致させる
著者名 御社 法人名・個人名のどちらも可
内容紹介文 当社が作成、御社が確認 検索結果とレコメンドに影響
キーワード・カテゴリ 当社が選定、御社が確認 出版後も変更可能
ISBN KDPの無料ISBN、または自社取得ISBN 自社ISBNは表記の一致が必須
価格 御社(当社が試算を提示) KDPのロイヤリティ体系に沿って設定
AI生成コンテンツの申告 当社が確認・入力 該当有無を事前にすり合わせ
表紙画像データ 当社が作成・入稿 KDPの規定サイズ・形式に合わせる

書誌情報のうち、書名・著者名・ISBNは、出版後に安易に変更できる項目ではありません。特に自社ISBNを使う場合は、ISBN登録情報と食い違う変更はできません。一方、内容紹介文・キーワード・カテゴリは、出版後もKDPの管理画面から調整できる運用向けの項目です。「一度決めたら動かしにくいもの」と「後から調整できるもの」を区別しておくと、公開前にどこまで時間をかけて詰めるべきかが見えてきます。

無料ISBNと自社ISBNで書誌情報の入り方が変わる

Amazon KDPは、ペーパーバック・ハードカバー向けに無料のISBNを提供しています。ただしこの無料ISBNには制約があります。KDPでのみ利用でき、出版社の表示は「個人出版」となり、出版後に変更することはできません。 また、コンテンツが少ない本は無料ISBNの対象外です。

自社の名前を出版者として表示したい場合や、KDP以外での利用も見据える場合は、自分でISBNを取得する必要があります。この場合、前述のとおり、ISBN登録時の書名・著者名・出版者名の表記と、KDPへの入力を一致させる作業が発生します。どちらのISBNを使うかは、書誌情報を誰がどう入力するかを左右する、最初の分かれ目です。 自社名を出版者として残したい会社ほど、この判断を早い段階でしておく必要があります。

入力ミスで出版が止まる代表的な箇所

もっとも注意が必要なのはISBNと表記の一致です。 自分で取得したISBNをKDPに入力する場合、KDPに入力する書名・著者名・出版社名は、ISBN登録時の情報と一致している必要があります。一致しないと、そのまま出版できません。

これは、社名の表記ゆれ(株式会社の位置、英語表記か日本語表記か)で実際に起こりやすいつまずきです。ISBNを自社で取得する場合は、登録申請の段階で、KDPに入力する予定の表記を確定させておく必要があります。

もう一つの注意点は、AI生成コンテンツの申告です。著作権・商標・プライバシーを侵害する内容が認められないことに加えて、AIで生成した文章・画像・翻訳は、出版時に申告が必要です。一方、人が作成した内容をAIで改善した「AI支援」は申告の対象外とされています。この線引きは本の作り方によって変わるため、御社の原稿がどちらに当たるかを事前に確認します。※本記事は一般的な説明であり、個別の事案についての法的助言ではありません。

表紙画像の仕様も、メタデータとして扱われる項目の一つです。サイズや解像度の要件は会社の本の表紙デザインで詳しく解説しています。

当社の対応範囲

当社のAI書籍出版代行では、内容紹介文の作成、キーワード・カテゴリの選定、表紙画像の作成、AI生成コンテンツ申告の要否確認まで含めて、KDPへの入稿作業を代行します。費用は**80万円〜(税抜・表紙デザインを含む)**です。

御社にお願いするのは、書名・著者名の最終確認と、自社ISBNを使う場合の登録情報との照合です。ここが揃わないと入稿作業が進められないため、早い段階で確認をお願いしています。

入稿代行の範囲はこちら

まとめ

  • 書誌情報は本を特定する基本データ、メタデータはそれを含めた検索・販促用のデータ全般です。
  • ISBNは「978-4-出版者記号-書名記号」の構造を持ち、書誌情報の軸になります。
  • Amazon KDPでは、内容紹介文やキーワードを含む多くの項目を出版する側が直接入力します。
  • 自社ISBNを使う場合、KDPへの入力とISBN登録情報の表記が一致しないと出版できません。
  • AI生成コンテンツは申告対象になる場合があり、「AI支援」との線引きを事前に確認する必要があります。

書誌情報の入力範囲や、御社に確認していただく項目について、具体的にご相談いただけます。

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