展示会のノベルティといえば、ボールペンやクリアファイル、お菓子が定番です。しかし、持ち帰られても社名は記憶に残りません。
自社の知見をまとめた書籍を配ると、渡す行為そのものが会話のきっかけになり、持ち帰ったあとも読まれる可能性が残ります。本記事では、展示会での書籍配布を設計する方法を解説します。
この記事で分かること:
- 一般的なノベルティと書籍の違い
- 誰に、何部渡すかの決め方
- 配布したあとに何をするか
一般的なノベルティとの違い
| 一般的な粗品 | 書籍 | |
|---|---|---|
| 単価 | 低い | 高い |
| 配布数 | 多い(全来場者) | 少ない(絞る) |
| 渡す場面 | すれ違いざま | 会話のあと |
| 持ち帰られた後 | 使われるが社名は残りにくい | 読まれれば内容が残る |
| 会話のきっかけ | なりにくい | なりやすい |
書籍は単価が高い分、配る相手を絞る前提で設計します。全来場者に配るものではありません。
渡す相手を絞る
展示会では、ブースの前を通る人、少し立ち止まる人、話し込む人がいます。書籍を渡すのは3番目の層です。
判断の目安:
- 課題を具体的に話してくれた
- 自社の担当領域や決裁の立場が分かった
- 名刺交換ができた
- 後日の連絡に同意してもらえた
「とりあえず配る」をやめると、必要部数は大きく減ります。1,000人来場するイベントでも、深く話せる相手は数十人というのが実情です。
何部用意するか
来場者数ではなく、実際に会話できる想定人数から逆算します。
必要部数 = 想定の会話数 × 渡す割合 + 予備
ブースの規模とスタッフ数で会話数はおおよそ決まります。初回は控えめに用意し、次回以降に調整するのが現実的です。少部数から印刷できるため、最初から大量に刷る必要はありません。
余った在庫は、後日の商談や採用面談、セミナーでも使えます。展示会限定の粗品と違い、使い回しが効くのは書籍の利点です。
重さへの対策
正直な課題として、書籍は重いです。来場者は複数のブースを回るため、荷物が増えることを嫌がります。
対策はいくつかあります。
- 判型を小さく、薄くする:内容を絞り、持ち運びやすい厚さにします。
- 後日郵送する:その場では申込だけ受け、後日送ります。住所を教えてもらえる関係になった相手に限られますが、送付そのものが再接触の機会になります。
- 電子版を案内する:QRコードやAmazonの商品ページを案内します。紙を渡さずに済みます。
- 紙と電子を選んでもらう:相手に選択肢を渡すこと自体が丁寧な印象になります。
渡し方を設計する
黙って手渡すだけでは効果が薄くなります。
- どの章が相手に関係するかを伝える:「〇〇の話は3章に書いてあります」と言い添えるだけで、開いてもらえる確率が変わります。
- 名前を書く:その場で宛名を書くと、捨てられにくくなります。
- 渡した記録を残す:誰に渡したかを記録しておかないと、後のフォローができません。
配布後のフォロー
配って終わりにしないことが最も重要です。 書籍は接点をつくる道具であり、それ自体が成果ではありません。
- 展示会後のお礼連絡で、書籍に触れる
- 読んだ感想を聞く機会をつくる
- 書籍で扱ったテーマに関連する情報を追加で送る
書籍を読むには時間がかかります。配布直後ではなく、少し間を置いてから連絡するほうが自然な会話になります。
当社でも展示会での書籍配布を、来場者との対話や商談のきっかけとして活用しています。ただし成果は出展条件・配布方法・運用によって変わり、同じ結果をお約束するものではありません。
書籍の準備にかかる期間
展示会に間に合わせるには、逆算が必要です。原稿執筆は最短1週間が目安ですが、その後に図表・表紙の制作、校正、印刷・製本の期間が必要です。
印刷・製本には日数がかかるため、展示会の直前に着手しても間に合いません。 出展が決まった段階でご相談ください。
当社のAI書籍出版代行は80万円〜(税抜・表紙デザインを含む)。企画段階から「展示会でどう使うか」を織り込んで設計できます。
まとめ
- 書籍は単価が高いため、配る相手を絞る前提で設計します。全来場者向けではありません。
- 必要部数は来場者数ではなく、実際に会話できる想定人数から逆算します。
- 重さが課題です。薄い判型、後日郵送、電子版の案内といった対策があります。
- 渡すときに「どの章が関係するか」を伝えると、読まれる確率が上がります。
- 配布後のフォローまで設計してはじめて機能します。
- 印刷・製本に日数がかかるため、出展が決まった段階で着手してください。
- 成果は出展条件や運用によって変わります。
展示会での使い方を前提にした企画からご相談いただけます。