求人票に書けることは限られています。事業内容、職務内容、条件。しかし候補者が本当に知りたいのは、どういう考え方の会社で、入社後に何を期待されるのかです。
採用サイトやインタビュー記事でも一部は伝わりますが、短い文章では表面的になりがちです。本記事では、書籍を採用ブランディングに使う方法を解説します。
この記事で分かること:
- 求人票・採用サイトで伝わらないこと
- 候補者に何を、どう伝えるか
- 書くと逆効果になる内容
求人票で伝わらないこと
候補者が入社を決めるとき、条件以外で見ているのは次のような点です。
- どういう判断をする会社なのか
- 何を評価し、何を評価しないのか
- 困難な状況でどう振る舞うのか
- 入社後にどんな成長が期待できるのか
これらは箇条書きでは伝わりません。具体的な場面と、そのときの判断を示してはじめて伝わります。
書籍が向くのは、この「順を追って説明する」用途です。
何を書くか
判断の基準を書く
「挑戦を歓迎します」ではなく、挑戦を歓迎した具体的な場面を書きます。誰がどんな提案をし、会社がどう応じ、結果どうなったか。失敗した例も含めると説得力が増します。
仕事の実際を書く
良い面だけでなく、大変な面も書きます。どういう場面で苦労するのか、それをどう乗り越えているのか。「合わない人」が自己判断できる内容にすることが、結果的にミスマッチを減らします。
事業の背景を書く
なぜこの事業をやっているのか。市場をどう見ているのか。候補者は「この会社は今後どうなるのか」を気にしています。
経営者の考えを書く
特に中小企業では、経営者の考え方が働く環境を大きく左右します。詳しくは経営者本の作り方をご覧ください。
書くと逆効果になる内容
書籍は残ります。入社後に「書いてあったことと違う」となれば、信頼を失い早期離職につながります。
避けるべきものを挙げます。
- 実態と違う理想像:「風通しの良い組織」と書いて実際は違えば、入社直後に分かります。
- 都合の良い面だけの描写:課題が何もない会社は存在しません。読み手も信じません。
- 演出された社員の声:本人が言っていない言葉を載せない。掲載前に必ず本人の確認を取ります。
- 成長や待遇の約束:「〇年で〇〇になれる」といった記述は、期待値のずれを生みます。
- 他社との比較で優位を語る:候補者は複数社を見ています。他社を下げる書き方は印象を悪くします。
候補者への渡し方
面談前に渡す
事前に読んでもらえれば、面談が「会社説明」ではなく「相互理解」の時間になります。ただし読む負担をかけるため、一次面談の前ではなく、相互に前向きになった段階で渡すほうが現実的です。
内定後に渡す
意思決定の期間に渡す使い方も有効です。他社と迷っている候補者が、判断材料として使えます。家族に見せてもらえる場合もあります。
説明会・イベントで配る
合同説明会やインターンで配布すれば、その場で決めきれなかった学生が後から読み返せます。展示会での配布と同様の設計が使えます。詳しくは展示会での書籍配布をご覧ください。
電子版を案内する
紙を渡せない場面では、Amazonの商品ページを案内する方法もあります。候補者が自分のタイミングで読めます。
効果をどう見るか
正直に書きます。書籍だけで応募が増えるわけではありません。 候補者が書籍にたどり着くには、まず会社を知ってもらう必要があります。
書籍が効くのは、認知のあとの段階です。
- 面談で事業理解を前提に話が進むようになったか
- 志望動機に、会社の考え方への言及が含まれるようになったか
- 内定辞退の理由から、認識のずれが減ったか
応募数より、面談の質と入社後の定着で見てください。ただし採用は多くの要因が絡むため、書籍単独の効果を切り出すことは困難です。同じ結果を保証するものではありません。
当社について
当社TechSuiteでは、採用領域でも書籍を制作しています。自社で執筆・出版した4冊のうち、『生成AI時代の新卒キャリア戦略』と『生成AI時代のスカウト採用の教科書』は採用に関するテーマです。書籍を採用活動でどう使うかは、自社でも検証しながら取り組んでいます。
費用と期間
当社のAI書籍出版代行は80万円〜(税抜・表紙デザインを含む)。原稿執筆は最短1週間が目安です(内容・分量・ご確認の状況により異なります)。
採用シーズンに合わせる場合は、印刷・製本の期間を含めて逆算してください。
まとめ
- 求人票で伝わらない「判断の基準」「仕事の実際」を、書籍なら順を追って説明できます。
- 「合わない人」が自己判断できる内容にすると、結果的にミスマッチが減ります。
- 実態と違う理想像、演出された社員の声、成長の約束は逆効果です。
- 渡すのは相互に前向きになった段階か、内定後の意思決定期間が現実的です。
- 応募数ではなく、面談の質と定着で見てください。書籍単独の効果は切り出せません。
- 採用シーズンから逆算して着手してください。
採用のどの場面で使うかから、一緒に設計します。