取引先への年始の挨拶やお中元・お歳暮で、何を贈るか毎年悩んでいる会社は少なくありません。カレンダーやお菓子は定番ですが、印象に残りにくく、他社と同じものになりがちです。

会社の本を贈り物にするという選択肢は、商談で使う本とは別の設計が必要です。売り込みを期待されていない場で渡すものだからこそ、中身も渡し方も変わります。本記事では、儀礼的な挨拶の場面に絞って、本を贈答品として使う方法を整理します。

この記事で分かること:

  • 商談用の本と贈答用の本で何が違うか
  • 贈答にふさわしい中身と体裁の選び方
  • 部数の考え方と、時期を外さないための準備

商談用の本と贈答用の本は目的が違う

同じ「会社の本」でも、渡す場面によって求められるものが変わります。

商談で使う本 贈答用の本
渡す相手の状態 検討中・比較中の相手 すでに取引のある相手
期待される内容 実績・強みの説明 会社の考え方・歩みへの共感
売り込み色 ある程度許容される 出すと違和感を持たれる
渡すタイミング 商談の流れの中 儀礼的な挨拶の場
読まれ方 検討材料として 贈り物として、ゆっくり

商談用の本の中身をそのまま贈答用に流用すると、挨拶のつもりで渡した本が営業資料に見えてしまうことがあります。贈答用には、売り込みを抑えた別の構成が必要です。

贈答品として成立させる条件

儀礼的な贈り物として受け取ってもらうには、いくつか外せない条件があります。

  • 本文の大部分に直接的な宣伝文句を入れない。 会社の成り立ちや大切にしている考え方など、読み物として完結する内容にします。
  • 表紙や体裁に手を抜かない。 贈り物は中身を読む前に見た目で印象が決まります。安っぽく見える仕上がりは、かえって逆効果です。
  • 挨拶の一言を添える。 本の冒頭や帯に、簡単な御礼の言葉を入れると、贈答の文脈がはっきりします。
  • その場で何かを求めない。 資料請求やお問い合わせへの誘導を前面に出すと、贈り物としての性質が薄れます。

表紙の質感や加工は、贈り物としての印象を大きく左右します。判型や紙質によって選べる仕上がりが変わるため、詳しくは会社の本の表紙デザインをご覧ください。

誰に贈るか、誰が決めるか

贈答先のリストには、実務担当者と決裁者が混在しています。同じ本を全員に一律で贈るかどうかは、社内での贈答方針の決め方次第です。

贈る相手 本の位置づけ 判断のポイント
日常的にやり取りする実務担当者 感謝を伝える定番の品の一つ 負担にならない体裁・分量にする
決裁権を持つ相手先の役員・経営層 会社の考え方を伝える機会 読み応えのある内容にする価値がある
今後の関係を広げたい相手 接点を作るきっかけ 渡す理由(挨拶)を明確にする

贈答の方針そのものは、多くの場合、総務・経営企画・営業の管理職が決めます。本を贈答品の選択肢に加えるかどうかを、まず社内のどの部署が決めるのかを最初に確認しておくと、企画が途中で止まらずに済みます。営業担当が独自に思いついて進めても、最終的に贈答予算を持つ部署の了承が得られなければ、実際の発送段階で止まってしまいます。

贈答用の本でよくある失敗の型

  • 宣伝色が抜けきらない。 商談用の原稿を流用し、結局「営業資料に見える本」になってしまう。
  • 役職に関係なく同じ内容を送る。 決裁層に贈るはずが、実務担当者向けの軽い内容のままになっている。
  • 前年と代わり映えせず、使い回し感が出る。 表紙だけ変えて中身は同じという対応は、毎年届く相手ほど気づきます。
  • 読まれずに置かれる。 分量が重すぎる、開いた瞬間に自社の宣伝だと分かる構成だと、最後まで読まれません。

これらは、贈答用として設計せずに商談用の資料を転用したときに起きやすい失敗です。最初から贈答専用の企画として立てることが、失敗を避ける一番の近道です。

部数と印刷方法の考え方

贈答用は、商談用のように「必要になった分だけ都度用意する」使い方とは事情が異なります。取引先ごとに1冊を用意する前提で、あらかじめまとまった部数が必要になるためです。

少部数をその都度用意 まとまった部数を事前に用意
向いている場面 商談・個別の手渡し 年始・お中元など一斉贈答
部数の決め方 商談件数に応じて都度 贈答先リストの件数から逆算
発注のタイミング 必要になったとき 贈答時期から逆算して早めに

Amazon KDPのペーパーバックは注文のたびに印刷される仕組みで、著者用コピーとして印刷コストで注文できます。数冊単位の追加には向きますが、贈答先が数百件規模になる場合は、まとめて発注したときの納期と、1件ずつ注文したときの手間を比較して選んでください。 印刷方法の比較は会社の本を紙でも出すにまとめています。

年始とお中元など、年に複数回贈る場合は、同じ本を使い回すか、内容の一部を差し替えて贈答のたびに新鮮さを出すかを、企画の段階で決めておくと発注の重複や欠品を防げます。

時期を外さないための準備

贈答には社会的に定着した時期があり、遅れて届くとかえって失礼になります。本の制作には原稿の確定、編集、デザイン、印刷という工程があり、思い立ってすぐには間に合いません。 当社の場合、原稿執筆は最短1週間が目安ですが、これは着手後の目安であり、贈答時期に間に合わせるには次のような準備が必要です。

  1. 贈る時期から逆算して、いつまでに完成させるかを決める
  2. 完成までの工程に、企画・取材・確認の期間を確保する
  3. 贈答先リストの精査と、発送作業の担当を先に決めておく

よくある失敗は、贈答用に急いで作った結果、内容が薄くなったり、確認が不十分なまま印刷に回ってしまったりすることです。 贈答は毎年繰り返す行事のため、初回は余裕を持ったスケジュールで進め、翌年以降のひな形を作るつもりで取り組むことをおすすめします。

初回で骨格を作っておけば、翌年以降は表紙や近況部分など一部の差し替えで対応できる場合もあります。ただし全面的な内容の刷新が必要な号は、初回とほぼ同じ工数がかかるという前提で、年間の贈答計画にあらかじめ組み込んでおくと、毎年の準備がスムーズになります。担当者が変わっても対応できるよう、企画の意図と骨格を簡単な引き継ぎメモとして残しておくこともおすすめします。

当社の対応範囲

当社のAI書籍出版代行は**80万円〜(税抜・表紙デザインを含む)**で、企画・執筆・編集・表紙デザイン・Amazon KDPへの入稿代行・少部数の印刷製本までを行います。

一方で、贈答先リストの管理、発送作業、挨拶状の同封といった実務は含みません。 これらは御社側でご準備ください。また、贈答による関係構築の効果を数値で保証するものでもありません。書店流通や倉庫管理も対象外です。

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まとめ

  • 贈答用の本は、商談用の本とは違い、売り込み色を抑えた読み物として設計します。
  • 表紙や体裁の質感は、内容以上に贈り物としての第一印象を左右します。
  • 部数は取引先ごとに1冊が基本で、贈答先リストの件数から早めに逆算します。
  • 数百件規模になる場合は、まとめて印刷する方法との比較が必要です。
  • 制作には一定の期間がかかるため、贈答時期から逆算して早めに着手してください。

季節の挨拶に本をどう組み込めるか、贈答先の規模や時期からご相談いただけます。

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参考情報

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